年齢性別を問わずに起こる皮膚疾患として代表的なものが湿疹です。
湿疹は皮膚炎とも呼ばれており、別々のものだと思っている方、別々の症状を思い浮かべる方もいるかも知れませんが、実は「湿疹=皮膚炎」であり、両者は同じ皮膚疾患の仲間なんです。
しかし、湿疹・皮膚炎の症状は様々で、原因も複数挙げられるため別々のものだと誤解している方も多いようです。
症状としては、赤くなる、かゆみが出る、水ぶくれが出来る、腫れる、かさつく、ひび割れが起きるなどでしょうか。
かゆみが出ると、つい肌をかいてしまうものですが、皮膚を傷つけることで細菌が入る可能性があり、場合によっては悪化させてしまうこともあります。
かくことで皮膚に刺激を与え、更に炎症範囲を広げることもあれば、傷痕が残ってしまうこともあります。
症状が酷くなると、かゆくて夜も眠れなくなってしまうことがあるので、あまり軽く考えていると大変なことになります。
初期の段階で適切な治療を行い、早めに症状を改善する努力をしましょう。
ちなみに、症状が現れる部位は、手や足、顔、首、耳、背中、口の周りなどの一部分に限定されることもあれば、身体全体に広がってしまうこともあります。
湿疹・皮膚炎に対してはステロイド外用薬や抗ヒスタミン内服薬による治療が基本となります。
ステロイド成分は優れた抗炎症作用を持つため、湿疹・皮膚炎では代表的な治療薬でしょう。
※ステロイドは「副腎皮質ホルモン」とも呼ばれます。
「ステロイド」に関しては、副作用がある、子どもや高齢者には効果が強すぎるなど、誤解をしている人も多い成分です。
ただ、例えば外用薬であれば効果の強いものから弱いものまで、症状や患者さんの状態に合わせて使い分けることも出来ます。
皮膚科の先生であれば適切な使用量で処方してくれますし、心配な点も説明してもらえますので、治療薬として安心して使用できると思います。